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実践的!!プレゼンテーションの『コツ』講座 No.004号
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−プレゼンテーションとパワーポイントのコツを学べるメールマガジン−
購読者数 583名
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今やビジネスマンにとって必要不可欠となった「プレゼンテーション」を成功
させるためには、多くの『コツ』があります。
1.どのようにプレゼン資料を準備するのか?
2.パワーポイント(PowerPoint)でどのように作成するのか?
3.発表方法は?
筆者が10年の経験から学んだ、より実践的で、より最適なプレゼンテーション
方法を伝えるメールマガジンです。
なお、本メルマガの内容は、以下のサイトで書ききれない、より詳細なスキル
をお伝えするものです。全体像は以下のサイトをご覧下さい。
http://www.nakeru-p.com/
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【1】プレゼン資料準備の『コツ』 ・・・えっ!?プレゼンに正解はない?
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<前回のまとめ>
「プレゼン資料を作成する前に目的と主張を明確にするだけでは足りません。
”背景”も明確にしましょう。プレゼンは、過去と未来とつなぐ線上にある
べきです。」
という内容でした。
●今回、最初にお伝えしたいのは、「聞き手を明確にしましょう」です。プレ
ゼン資料を作成する前に「聞き手」を想定することで内容の記述レベルが変わ
ってきます。例えば、社長と従業員では、その興味とするところが180度、違い
ます。
●社長は、従業員の労働を通じて、できるだけ高い売上、高い利益を追求した
いと考えています。しかし、従業員は、高い給与で短時間しか働きたくない、
と考えています。(一般的にですよ。)
●また、社長に現場レベルの話をしても共感を得ませんが、現場レベルの従業
員には、より実務に近い具体的な話でないと興味をもってもらえません。
●このように、あなたのプレゼンを聞く人が、「どのような人なのか」を明確
にする必要があります。そして、その人達が理解できる、または共感できる内
容にする必要があります。
●さらにもうひとつ。「聞き手」だけでなく、プレゼンを行う「時間」も明確
にしましょう。10分と2時間では、作成する資料の枚数も異なります。
●枚数の目安は、3分/枚です。ですので30分の発表の場合は10枚になります。
但し、少ない枚数を多くするのは大変ですが、多い枚数を少なくするのは簡単
なので、多めにした方がよいです。
●ここまで「聞き手・時間」を明確にしましょう、とお伝えしました。また、
メルマガNo.002〜003では、「目的・主張・背景」を明確にしましょう、とお伝
えしました。では、なぜ、プレゼン資料を作成する前に、これらを明確にする
必要があるのでしょうか?
●それは、これらを明確にすることで、これからの作業を無駄にしたくないか
らです。山登りをしていて頂上間際になって、実は歩いている道がまったく違
っていては大変です。
●昔、私は、あるメーカーのクライアント(2名の方)から官公庁向けの提案
書作成を依頼されたことがありました。そこで私は、2週間かけて国会図書館
で情報を収集し、資料をコピーし、提案書を作成しました。自分では完璧な出
来栄えです。そして、意気揚々と、クライアントに提示しました。
●それを見たとたん、クライアントの1名は無口になり、最後まで一言もしゃ
べりませんでした。明らかに怒っていました。そして、もう1名のクライアン
トは、できるだけ私の資料から良い点を見つけ出し、改善点を抽出するような
アドバイスをしてくれました。(T_T)
●これはクライアントの問題ではなく、私が提案書を作成する前に方向性を確
認しなかったことが原因です。クライアントは、「焼肉定食」を頼んだのに、
「ピザ」を出したようなものです。方向性が違っていたのです。
●では、方向性を間違えないためには、どうすればよいのでしょうか?上記の
例で、私はどうすればよかったのでしょうか?
一番簡単な方法は、「目次を作成すること」です。
1.目的
2.背景
3.課題
:
といった感じです。目次を見ることである程度、その人の主張や目的が分か
ります。皆さんも本を買うときに目次で決めませんか?それと同じです。
●ただ、これだけでは面白くないですね。ここまでは、よくある話です。この
メルマガでなくても一般的な書籍にも書いてあるはずです。それだとこのメル
マガの価値がないので更に踏み込みます。(^^;)
●では、これらの一連の作業は、何をしているのか、というと、実は、答えを
作り出しているのです。というのは、
”プレゼンテーションには正解がない”
からです。ここがプレゼンを難しくさせている「本質的な要因」です。
●3+2=○の答えを求めるのは、簡単ですが、○+△=5の○と△を求める
のが難しいのです。(どこかのCMみたいですね。)答えは何通りもあり、し
かも、人によって答えが違います。
●そうなると、どうします? もうお分かりだと思いますが、
”正解は自ら作る”
しかないのです。
そうです。自分で決めるしかないのです。もし自信がない、という方は、私に
聞いてください。
●このように、正解がないものを作るわけですから「目的・主張・背景・聞き
手・時間」を明確にしてください、と言っているのです。
●以上、プレゼン資料を作成する前に「目的・主張・背景・聞き手・時間」を
明確にし、完成イメージを描きましょう。そうでないと無駄な作業を行うこと
になります。そしてそれを防ぐためには、目次を作ればいいのです。
さらにこれらの一連の作業は、プレゼンの答え作りを行っていることを認識し
てください。
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【2】パワーポイント修得の『コツ』 ・・・・作図は四角形だけでよい!!
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<前回のまとめ>
「オリジナルのスライドマスタを作成する際は、5つの注意点があります。
(1)オブジェクトを無駄に配置しない、(2)背景色に注意する、(3)背景図は
凝らない、(4)文字は明朝体を使用しない、(5)文字は大きくするという5つ
です。」
という内容でした。
●今回は、手書きの下書きとスライドマスタが完成したことを前提に、いよい
よ作図の方法についてお伝えします。つまり、清書するイメージですね。
注意:MS-OfficeXPを基本として記載しています。
●最初にとりかかるのは、目次の作成です。既に目次に書く内容は決まってい
るはずなので、パワーポイントのタグの[アウトライン]を選択します。
※アウトラインはそのまま目次作成のための機能です。
●後はもう簡単です。[アウトライン]に□の箱があるので、そこに目次をテキ
スト入力していくだけです。
1.目的
2.背景
3.課題
:
といった感じです。テキスト入力時にリターンキーを押下すると自然と次のス
ライドが現れます。これで大枠は完成しました。
●次に、作図を行う前に「グリッドの設定」を行います。グリッドとは、方眼
用紙の方眼線のようなものです。縦横に等間隔で線が引かれるイメージです。
これをつけておくことで図形が一定間隔(以下の例では、0.2cm毎)に移動して
くれるので便利です。
●逆にグリッド線を設定しないと、オブジェクトが1ドットずつ移動するので、
オブジェクトの位置を統一することが難しくなります。ちなみに、オブジェク
トとは、○や□などの図形そのもののことを指します。
●お分かりいただけるでしょうか?言葉で説明すると難しいですね。つまり、
方眼用紙の上に図を描く場合、鉛筆の先端が自然と方眼線上に位置するような
機能です。
●グリッドの設定は、以下で行います。
・ツールバーの[図形調整]→[グリッドとガイド]→[描画オブジェクトをグリ
ッド線に合わせる]をチェックする。
・間隔[0.2cm]などを設定する。
これだけで準備OKです。(^_^)/
●さて、いよいよ作図ですが、ここでのポイントは、
”四角形の図形を用いて作成すること”
です。それ以外の図形を用いる必要はありません。ここがポイントです。
●最初から綺麗に作図するのは不可能なのです。そのため、ここは、自分の部
屋にタンスやベットなどのレイアウトを決めるのと同じ要領で、スライドとい
うひとつの空間の中に自分が描きたいオブジェクト(図形)をどれくらいの大き
さのものをどこに配置するのかを決めるのです。
●例えば、5つの四角形を描きたい場合、縦(列)に5つ配置するのか、横(行)
に5つ配置するのか、その場合、どれくらいの大きさにするのかを確認しなが
ら進めます。ここでも基本は四角形です。
●四角形のものを適切な位置に配置した後に、四角形の角を丸くしたり、円形
に変更するのです。つまり、図形の変更は後回しで、まずは、スライド上での
各オブジェクトの”場所とり”を行うのです。
●以上、下書きが終わり、スライドマスタが完成したら、アウトラインで目次
を作成し、次にグリッドを設定し準備完了です。そして作図の際には、四角形
を用いてレイアウトを決定します。という内容でした。
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■3.読者ご相談コーナー
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<読者の質問>
Q.いつも楽しく読ませていただいています。
ところで最近、取引先から「コンペ」ということでやたらにプレゼンさせ
られる機会が多いです。
準備にもそこそこ時間がかかるし、それでいて絶対、合格、というわけで
もありません。コンペで勝てるプレゼンってどういうものでしょうか?
A,難しい質問ですね...
私もこれには非常に頭を悩ませています。
というのは、「コンペ」といいながら単純にプレゼンテーションだけで判
断されるとは思えないのです。
過去の実績や価格など、あるいは、事前に合格者が決定していることもあ
るのでしょう。ですので、単純にプレゼンテーションだけで決定されてい
るとは思えません。だからといって手を抜くこともできないですよね。
そこで、私がいつも実施しているのは、やはり営業と連携しながら顧客情
報の収集です。
顧客は何を求めているのか?他社の動向は?自社が合格する余地はあるの
か?といったところです。
ただ、これだと当たり前すぎて回答にならないと思いますので、さらに付
け加えます。それは、
・付加価値
・驚き
を与えることです。顧客が求めているものの提示は当たり前として、+α
の付加価値を提示します。更に顧客すら考えていなかった”何か”を提示
し、驚きを与えると効果的です。これにより前向きに捉えてもらえること
が多いですね。
かといって毎回、うまくいくわけではないので、やはり、難しい問題です。
お互い、頑張りましょう!!(^_^)/~
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■4.編集後記
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<編集後記>
今、東京は桜が満開です!!
昔は、花なんかまったく興味がなかったのに、近頃はめっきり桜だ、菜の花だ、
コスモスだと、ドライブにでかけています。
そしておいしい食事があれば、最高ですね。(^_^)
東京近郊で、あまり人がいなくてそれでいて桜がとても綺麗なところ知りませ
んか?知っていたら教えてください。m(_ _)m
でも、そんなこと言っているうちに散っちゃうかな?
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