その1:どうやってプレゼン資料を作るのか?
3つのスキルの中で、一番、難しいのがこれです。 頭の中にある情報を“紙に表現する作業”のことです。これは、プレゼン資料の作成だけでなく、 報告書や議事録など「文書作成」と同じスキルが必要です。 このスキルには以下の4つのポイントがあります。 (1)論理性 1つ目は、論理性です。聞き手にスムーズに理解してもらうためには、説明する対象を論理的に説明しなければなりません。 例えば、「今年度の事業目標は何ですか?」と聞かれた場合、「営業部の今年度の目標は、売上の10%アップを目指します。 そのための具体的な施策としては、1.○○、2.○○、3.○○」という具合に、 目標→施策1・施策2・施策3という論理構造を提示した方が分りやすいのです。これが明確であるほど、 聞き手はスムーズに理解してくれます。逆に、これが曖昧であるほど、聞き手はなかなか理解してくれません。 (2)理解度 2つ目は、「(1)論理性」と関連します。つまり、“論理的である”ためには、 その対象を深く理解している必要があります。例えば、あるテーマについて他の人たちに 「講義」する立場になった場合、実は、その講義内容について、よく理解していなかったり、 曖昧にしていたことが分かることがありませんか? これは、それまで受身で情報を 収集していたために曖昧にしていても問題なかったのが、“表現する”という立場になると、 おのずと能動的でなければならず、表現しようとする内容を細かいところまでしっかりと 理解しなければならないのです。そのため表現する対象を正確に理解しなければならないのです。 (3)順番 3つ目は、人はある情報を収集した場合、その情報を頭の中に渾然一体となったままで 管理しておくことができます。しかし、この渾然一体となった情報を紙に書き出す場合、 必ず、“順番”が必要になります。 例えば、「あなたの自己紹介をしてください。」と言われた場合、 皆さんはどこから話を始めますか?多くが「私の名前は、・・・」から始めませんか?これと同じで、 「今年度の事業目標は何ですか?」と聞かれた場合、必ず、「どこから説明するのか。」 という順番を解決する必要があるのです。できるだけ、大所→局所へ段階的に説明し、聞き手にわかりやすく説明する必要があります。 (4)客観性 4つ目は、「客観性」です。私達は日常会話であるものを表現する時、「大きく前進した」とか、 「大幅アップした」などの言葉をよく使います。 しかし、これらの表現は主観的になりがちで、 聞き手を説得することは難しいです。「大きく前進した」とは、何を基準としてどれくらい(%?) (円?)前進したのか?同様に、「大幅アップした」とは、何を基準としてどれくらいアップしたのか?など、 他人が見て納得できる客観性が必要なのです。そして、そのためには、冷静に書く必要があります。 以上、4つのポイントが存在します。そのため実際のプレゼン資料の作成段階では、この4つのポイントをクリアしていきます。 |